【ひとり総務向け】年末調整を「作業」にしない。ストレスを半減させる、私の段取り術

年末調整の段取り術に関する記事のアイキャッチ画像。たくさんの書類が積まれた机で、ベテランの総務担当者がパソコン作業に集中している。 年末調整

毎年、秋の気配と共にやってくる「年末調整」。私も毎年、国税庁のサイトや、たくさんの解説記事を読み込むのですが、「扶養家族の細かいパターン」や「年金をもらっている人の書き方」など、『ああ、私の知りたかったのは、そこじゃないんだよな…』と、微妙に痒いところに手が届かない感覚が残りませんでしたか?

この記事は、そんな「ひとり総務」の、ささやかな「?」に答えるための、私の実体験に基づいた備忘録です。(※最新のルールは、必ず国税庁のサイトでご確認くださいね!)

目指すのは「完璧」より「去年の自分より、ちょっと楽」

年末調整は、毎年少しずつルールが変わるので、全てのルールを完璧に記憶するのは不可能です。 だから、私が目指しているのは、「来年の自分が、もう一度同じことで悩まないで済むように、自分だけの”備忘録”を、今年、アップデートする」ことです。 その中心になるのが、次に紹介する「オリジナル・チェックリスト」です。

私の最強の武器:回収漏れと不備を防ぐ「オリジナル・チェックリスト」

私が毎年改良を重ねているのが「年末調整・回収チェックリスト」です。Excelなどで簡単に作れます。 従業員名・回収すべき書類を書いて後は回収日・書類確認日・PC入力日、など必要な項目を作成します。特に自分が意識しているのは下記です。

  1. 従業員一人ひとりの状況(扶養、iDeCoの有無など)を、去年の情報からあらかじめメモしておくこと。
  2. 誰がいつ提出したか、「提出日」をメモしておくこと。
  3. 一年後の自分が見てすぐ作業できるようなメモになっているか意識しながら作る。

これを記録するだけで、「この人はいつもギリギリだな」「この人は催促が必要だな」という、各従業員の傾向が見えてきます。翌年からの、精神的な負担が、驚くほど軽くなりますよ。

最大のリスク源「扶養配偶者」の年収報告、私はこうさばいている

年末調整で、最も神経を使うのが「扶養控除」の扱いです。ここだけは、特に念入りに本人に確認するようにしています。 そして、最も重要なのが、事前に「会社のルール」を全社員に伝えておくことです。私は、年末調整の案内を出す際に、必ず以下の一文を入れるようにしています。

ご注意: もし、年末調整後に扶養家族の所得額に変動があった場合など、修正が必要になった際は、ご自身で確定申告にてご対応ください。原則として、会社での再年末調整は行いませんので、あらかじめご了承ください。

この一文が、未来のあなたの面倒な仕事を一つ減らしてくれます。

【うっちゃり八兵衛流】毎年「書いてくれない人」への究極の時間管理術

毎年、必ずいますよね。何度言っても書類を出してくれない人、毎年同じ質問をしてくる人。 その人を「教育」しようとするのは、時間の無駄。来年も同じことを聞かれます。 その人の分は「そういうものだ」と割り切り、最初から自分で調べて書ける範囲は書いてしまう方が、結果的に自分の時間が守られる、という現実的な判断も、時には必要です。

まとめ

年末調整は、毎年少しずつルールが変わるので、一人で完璧に追いかけるのは、本当に大変です。特に、今年は所得税の見直しなど、また新しい論点が出てきていますよね。お互い、大変ですが頑張りましょう。

だからこそ、大切なのは、「どうすれば、自分の心と時間を守れるか」という視点での、段取りと仕組み作りなのだと、私は考えています。

この記事のささやかな工夫が、「ひとり総務」の今年の憂鬱を、少しでも軽くできれば嬉しいです。

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